論文読みのコツ、これも目的意識
背景知識を身につけるために論文を読もうとする。
最新の情報を知りたいわけでない場合、最も有効なのは、関連論文のイントロである。
短いながら、まとまりがとても良い。
大きな枠組みを脳内に作り上げるのにとても良い。
しかし、中には短過ぎて本質的な理解には至らないものも多い。
そこで次は、引用文献を読み込むわけだ。
その際には、サマリーと対応するfigとディスカッションのまとめ部分を読み込む。
fig理解が困難な場合は、対応する本文を読み込む。
しかし、これは非常に効率が悪い。1本読み終えるのに時間がかかりすぎる。
できた枠組みの肉付けをさらに進めたいとすれば、その際にはreview論文が望ましいであろう。
以上の過程において最重要なのは、自分が今知りたいと思っている情報を明確にすることだ。
基本的に論文読みは、派生の派生でネットサーフィン状態になりがちである。
適度な派生は良いものだが、一定以上を越すと、非生産的になるので注意である。
だから、分岐点のごとに目的を再度捉え直す必要がある。